2024年、北海道江別市で男子大学生が集団暴行を受けて死亡し、少年を含む6人が逮捕された事件。
札幌家庭裁判所は「検察官送致」(逆送)となった少年らのうち、18歳のアルバイト従業員の男を「主犯格」と認定し、犯行を厳しく非難しました。
この事件は2024年10月、江別市の公園で大学生の長谷知哉さん20歳が集団暴行を受けて死亡し、キャッシュカードなどを奪われたものです。
長谷さんの交際相手の八木原亜麻被告20歳とその友人の川村葉音被告20歳の起訴に続き、少年ら4人に下されたのは「大人と同じ」刑事処分が相当とされる「検察官送致」、いわゆる「逆送」の決定でした。
・札幌家庭裁判所の決定要旨(梶川匡志裁判長) 「被害者は、落ち度がないにも関わらず、少年らに長時間一方的に攻撃され、金銭等を奪われた上、最終的に生命を落としたのであって、その肉体的、精神的苦痛は計り知れない」
少年らのうち3人は死亡した長谷さんと面識がなかったとみられます。
家裁は、このうち18歳のアルバイト従業員の男を「主犯格」と認定しました。
・札幌家庭裁判所の決定要旨(梶川匡志裁判長) 「みずから率先して被害者に積極的に暴行を加え、終始犯行を主導しており、動機は身勝手極まりなく、酌むべき点は皆無である」
「主犯格」とされた18歳の男の知人は、男には、中学時代から暴力的な面があったと話します。
・中学の同級生 「問題児。結構(先生に)反抗とかして、暴力が多かった。けんかした相手を全裸にさせることが趣味だったらしい」
・中学の同級生 「高校に入ってからつるむ人が派手になってきて、だんだん派手な方向に行ってしまっていた。中学時代はクラスであまり目立っていない人に悪口言ったりとか、暴力をふるっていた」
男を含む少年ら4人は、強盗致死などの罪で起訴されれば、大人と同じ裁判員裁判を受けることになります。