【ワシントン=太田晶久、阿部真司】7日に行われた日米首脳会談では、中国に対抗するため、核抑止力を含む米国の日本防衛への関与が確認された。共同声明には、日米豪印の協力枠組み「Quad(クアッド)」など多国間連携の推進も明記され、安全保障面では「満額回答」となった。
トランプ大統領は会談後の共同記者会見で、「同盟国である日本の防衛のために、米国の抑止力・防衛力を100%供与する」と明言した。
声明には、米国の対日防衛義務を定めた日米安保条約5条の沖縄県・尖閣諸島への適用や、自衛隊と米軍の指揮・統制枠組みの向上、防衛装備・技術協力の推進などが盛り込まれた。外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)の早期開催でも一致した。
会談にあたり、日本政府内では、トランプ氏が防衛費の大幅な増額を要求してくるのではないかとの懸念もあった。トランプ氏は共同記者会見で、安全保障関連費を対国内総生産(GDP)比2%に引き上げる日本の計画について、「日本は多くの資金を投入した」と評価し、大幅な増額には踏み込まなかった。
防衛装備品を巡っては、「日本は米国の装備品の購入が最も多い国の一つだ」とも指摘し、「今週、日本への約10億ドル(約1500億円)の装備品売却を承認した」と明らかにした。
中国を抑止するため、日本政府は、日米同盟を基軸とした多国間連携の枠組みを重視してきた。トランプ氏は多国間の枠組みに消極的とされるが、声明では「自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、多層的で共同歩調のとれた協力を推進する」と強調した。具体的には、クアッドのほか、日米韓や日米豪、日米比の協力を推進する方針が示された。
首相は共同記者会見で、「胸襟を開き、率直に意見を交わすことができた。トランプ大統領とともに、日米関係の新たな黄金時代を築いていきたい」と振り返った。