国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の実行委員会は、中止されている企画展「表現の不自由展・その後」の6日の再開を断念した。実行委会長の大村秀章愛知県知事は「6~8日の再開を目指す」としてきたが、8日以降にずれ込む見通しだ。
中止を機に企画された国際フォーラムが5日、名古屋市内で始まったが、大村知事は再開日について言及しなかった。表現の自由に関する「あいち宣言」は6日のフォーラムではなく、芸術祭最終日の14日に採択する方針。
フォーラムの席上、不自由展実行委のアライ=ヒロユキ氏は「芸術祭実行委から新たな付帯条件を示された」と強調し、両実行委が9月30日に再開合意して以後、再開の具体的条件についての協議が難航していることを示唆した。芸術祭実行委側は報道陣に対し、付帯条件について否定し「合意に基づいて協議を進めている」と説明した。7日は休館日のため、再開は早くても8日になる。
フォーラムでは県の検証委(現在は「あいちトリエンナーレのあり方検討委」に改称)の山梨俊夫座長が9月25日に公表した中間報告の内容などを説明。芸術祭芸術監督でジャーナリストの津田大介氏らが討論した。不自由展中止に抗議して自らの出品内容を変更したメキシコの作家、モニカ・メイヤー氏も同国からネット中継で参加し、「(中止は)広い意味での検閲。芸術家には表現の自由があり、誰にも遮断されない」と唱えた。【竹田直人】