ブラックホールの衝突・合体などで放出される「重力波」を観測するため、岐阜県飛市神岡町の地下に建設が進められた東大宇宙線研究所の大型低温重力波望遠鏡「KAGRA(かぐら)」が完成した。4日、同研究所の梶田隆章所長ら約70人が出席し、完成式典が開かれた。
かぐらは、世界で4台目、アジア地域では初の重力波望遠鏡として2010年に計画が開始。12年5月~14年3月、地下200メートルに総延長7・7キロのトンネル採掘や、地下実験室用の空洞の建設が進められた。
15年からは計測機器などを設置。2本のトンネルがL字形に交差しており、各トンネル内に直径80センチ、長さ3キロの真空ダクトがある。ダクト内をマイナス235度に冷やし、何度も往復させたレーザー光を観測することで、重力波によって引き起こされたわずかなゆがみを検知する。岩盤の硬い山の地下に建設したのは、地面振動を軽減するためという。
式典で梶田所長が「多くの方々の支援を受け、この日を迎えることができた。今後もこのプロジェクトを応援していただき、私たちも期待に応えていきたい」とあいさつ。その後、運転開始式があった。今後は、重力波を初観測した米国のLIGO(ライゴ)や欧州のVirgo(バーゴ)と共同観測をする予定。【大竹禎之】