吉本興業が所属する一部のタレントのコンプライアンス違反を公表、のちにお笑いコンビ「令和ロマン」の高比良くるまさんの、オンラインカジノへの関与が明らかになり、騒ぎとなっている。
【画像を見る】ニッポン放送のホームページ「無料オンラインゲーム会社の広告放送について」
今回の騒動を受け、初めて「オンラインカジノは違法である」という認識をもった人もいるのではないか。なぜ、その違法性は知られず、規制もされてこなかったのか。その背景を取材した。
芸人の騒動が火をつけた議論
高比良くるまさんはオンラインカジノ(以下、オンカジ)への関与をめぐって、警視庁から任意で事情聴取を受けたとの報道を事実と認め、公式YouTubeチャンネルで相方の松井ケムリさんと登場し、謝罪した。
動画の中で、オンカジに関与した2019~2020年当時は「『違法ではない』という認識だった」とコメント。その後X(旧Twitter)で、当面の間の芸能活動の自粛を発表した。これを受けて、視聴者や専門家らがオンカジの違法性の認識不足を問う声などが、SNSに次々とあがった。
長年、ギャンブル依存症問題に取り組んできた公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会(以下、考える会)」の田中紀子さんはこの件について、「(高比良くるまさんは)気の毒というか、被害者的な側面も感じましたが、一方で、これだけ大きな騒動になったことで、多くの人がオンカジの違法性を知るきっかけになったのでは」と述べる。
ニッポン放送は無料版のオンカジの広告を放送していたことを認め、広告放送を自粛する決定を下した。
田中さんはニッポン放送のこの迅速な対応を評価する一方で、「『無料版ならOK』は、オンカジ側が編み出した詐欺的手法。メディアがそうした広告を流すこと自体が大きな誤解を生む原因となっている。他社もこれに追随して、早急にあらためてほしい」と話す。
違法性を知らない日本人
そもそも「オンラインカジノ」とは何か。
政府広報オンラインによると、オンカジは、インターネット上で運営される賭博場を指し、海外の合法ライセンスを持つ業者が運営している。日本国内では賭博行為が刑法で禁止されており、公営ギャンブル(競馬や競輪、宝くじなど)以外のギャンブルをすることはすべて違法行為だ。同サイトにも「オンラインカジノの違法性に『グレーゾーン』はありません」とある。
だが、「日本ではオンカジが違法である」という認識が十分に広がっていないのが実情だ。