26日午後1時頃、岩手県大船渡市赤崎町で山林火災が発生して燃え広がり、市は873世帯・2114人に避難指示を出した。県警大船渡署によると、住民は避難して人的被害は確認されていないが、市は、延焼した住宅などの建物が同日深夜までに80棟超に上ったとみられるとしている。焼失面積は600ヘクタール以上に及ぶという。
県は同市に災害救助法の適用を決め、陸上自衛隊に災害派遣を要請。県と市は災害対策本部を設置した。
26日は地上から消防などが消火にあたったが、強風のため防災ヘリなどによる散水作業はできなかった。同市三陸町綾里(りょうり)地区では午後5時頃、至るところに白煙が立ちこめ、火柱を上げる家屋や、焼け焦げた骨組みが残った家屋が見られた。現場周辺は東日本大震災の津波被害を受けた地域で、震災後に建て替えた建物も焼けた可能性があるという。
市は公民館や小学校の体育館などに避難所を開設した。90歳の母親と市立越喜来(おきらい)小に避難したパート従業員女性(63)は「『逃げろ』との声を聞き玄関を開けたら火花が飛んできた。家は燃えてしまっただろうか」と肩を落としていた。
盛岡地方気象台によると、同市を含む県沿岸南部は18日から乾燥注意報が出されていた。同市内は19日にも山林火災があり、324ヘクタールを焼いて25日に鎮圧したが、直後に同市と陸前高田市で8ヘクタールほどを焼く火災が起きた。