大阪地検の女性検事、「性被害」中傷で不起訴の副検事の審査申し立てへ「厳正処分求めていたが…」

女性検事に対する準強制性交罪に問われた元大阪地検検事正の北川健太郎被告(65)の捜査を巡り、女性検事と代理人弁護士が15日、大阪市内で記者会見し、自身を中傷したとする名誉毀損(きそん)などの疑いで告訴・告発し、不起訴とされた女性副検事について、検察審査会に審査を申し立てる意向を明らかにした。
女性検事は、北川被告の捜査情報を漏えいしたとする国家公務員法違反、女性検事を中傷したとする名誉毀損などの疑いで副検事を告訴・告発していたが、大阪高検は3月19日、いずれも不起訴とした。一方、副検事は、女性検事の名前を複数の同僚に伝えるなど不適切な言動があったとして、戒告の懲戒処分を受けた。
女性検事は記者会見で「厳正な処分を求めていたが、ひどい形で裏切られた。検察庁を信じなければよかったと心から後悔している」と述べた。
北川被告は昨年10月の初公判で起訴事実を認めたが、弁護人が同12月に記者会見し、今後の公判で無罪を主張する方針を明らかにしている。