大津祭の曳山「源氏山」のミニチュア完成、展示披露式 装飾なども精巧に再現

国の重要無形民俗文化財「大津祭」が13日に本祭を迎えるのを前に、巡行する曳山(ひきやま)13基のうち「源氏山」をモデルにした4分の1のミニチュアが完成し、展示披露式が6日、大津市のJR大津駅前で開かれた。大津祭曳山連盟の協力を得て彦根仏壇事業協同組合(滋賀県彦根市)が制作し、装飾なども精巧に再現されている。15日まで、大津駅北口改札付近で展示される。
源氏山のミニチュアは高さ約1.45メートル、幅約73センチ、長さ約1.32メートル。仏壇の需要低迷が深刻化する中、同組合が仏壇業界を盛り上げようと企画した。木地(きじ)師や漆塗(うるしぬり)師など「工部七職(こうぶななしょく)」と呼ばれる伝統的工芸品「彦根仏壇」の職人が技術の粋を駆使し、約3年かけて作り上げた。豪華絢爛(けんらん)な欄間や天井板の装飾まで、細部にわたり作り込まれている。
総制作費は約800万円で、国や彦根市の補助金のほか、クラウドファンディングなどで調達。同組合の宮川孝昭理事長は「仏壇の技術を生かし、荘厳な姿を再現できた」と評価する。同連盟の元田栄三理事長は「これだけ精巧な模型は初めて。祭りのPRにも使っていければ」と話す。
ミニチュアは柴山久治さん(86)=大津市=が2002年に3年かけて完成させた「源氏山」の図面を参考にして制作した。ほとんどの曳山で正確な図面はなく、部品数は212点に及ぶ。柴山さんは「完成品を見て、驚いた。欄間の彫刻など、きれいにできていた」と喜んだ。
この日は曳山を組み立てる「山建て」や、試し曳きをする「曳き初め」があり、町中にお囃子(はやし)が鳴り響いた。【諸隈美紗稀】