石破首相の「文春砲」は「事実でございます」告発した男性が会見、現金「秒で受け取った」と主張

「週刊文春」が報じた石破茂首相の政治資金収支報告書の不記載疑惑をめぐり、同誌に問題を告発した政治団体「石破茂政経懇話会」元代表の男性が12日、国会内で記者会見し、文春に証言した内容について「事実でございます」と、主張した。
首相本人に、自ら「直接現金を渡した」とも訴えた。
会見を開いたのは、石破氏関連の政治団体で代表を務めた下根貴弘氏。首相とはこの10年ほど疎遠だという。
文春報道によると、男性は2003年から約10年間、毎年数百万円単位でパーティー券を購入したほか、2008年と2012年に首相が自民党総裁選に出馬した際、首相サイドに「陣中見舞い」として現金100万円を手渡したなどとしている。しかし、収支報告書には記載がなかったとされている。政治資金規正法では、パーティー1回につき、同一人物から20万円を超える支払いがあった場合、氏名や金額を記載しなければならない。
1時間にわたった会見で、下根氏は、1枚2万円のパーティー券をめぐり、実業家の父親とともに「いちばん多い時で300枚」購入したことがあると述べた。また、自身が首相本人に直接、現金を渡したことがあるとも主張。石破首相の自民党政調会長就任時に渡したとする際の様子について、「当然というような感じで、『秒』で受け取っていた」などと主張した。
告発を裏付ける物的な証拠の有無を問われると、「10年以上前のことで、探せばどこかにあるのかもしれないが、今は私の手元にはない」と述べた。「私自身が証拠だと思っている」「偽証罪が問われる証人喚問でも、私は出る覚悟はできている」「首相には真実を語ってほしい」とも訴えた。
一方、石破首相はこれまでの国会答弁などで文春の報道内容について「全く、そのような事実はございません」と、完全否定している。