大阪府議会の正副議長、10年ぶりに「どちらも維新」 第二会派・公明府議団の幹部「健全な形ではなくなる」

23日、大阪府議会の議長と副議長にいずれも第一会派である大阪維新の議員が選ばれました。両方のポストを維新議員が務めるのは10年ぶりです。
議長には、維新の金城克典議員が無投票で選出されました。一方で、副議長には維新の紀田馨議員と、公明の八重樫善幸議員が立候補し、選挙の結果、有効票70票のうち52票を獲得した紀田議員が選ばれました。
大阪府議会の78人の議員のうち、3分の2に迫る51人が維新に所属しています。
両ポストに同時に維新議員が就くのは、2014年~2015年以来、10年ぶりです。
これまで、第一会派が議長、第二会派が副議長を務めるのが慣例でしたが、第二会派(14人)の公明は、大阪・関西万博への姿勢の違いなどから維新との対立が深く、去年の副議長は第三会派の自民(6人)から出ていました。
公明府議団の幹部は、ABCテレビの取材に対し「知事も維新、第一会派も維新。議長・副議長とも維新となると、チェック機能を果たすべき議会として、健全な形ではなくなる」と苦言を呈しました。
一方、副議長に就任後、会見に臨んだ紀田議員は「特定の会派に対して、なにか有利なことが生じないような議会運営をしていきたい」と述べました。