不登校生徒らの自立を支援するNPO法人「子ども自立の郷ウォームアップスクールここから」は、活動拠点である滋賀県長浜市余呉町上丹生の木造廃校舎の修繕費などを確保しようとクラウドファンディング(CF)を実施している。唐子恵子理事長は、「法人を立ち上げて20年。何度も危機があって今回も大ピンチ。施設を必要とする子供たちのために皆様のお力をお貸しください」と訴えている。【菊池真由】
同法人は2006年から、旧丹生小の空き校舎を活用し、中学生以上の不登校の生徒らを対象とした寄宿制の自立支援施設を運営。全国から受け入れ、毎週4泊5日で共同生活を送り、陶芸や野外活動などさまざまな体験活動をする。就労支援なども行い、これまで県内外約110人の自立を支援してきた。
廃校を活用した同施設は木造2階建て約1700平方メートルで築約75年と古い。瓦の屋根が積雪でずれるなどして雨漏りがひどく、バケツを置いている状況だ。CFでは、最低限の修繕費として300万円、また、経営難もあり指導員3人は無償で働いているため、職員雇用(3カ月)費として60万円など、目標金額は500万円としている。15日時点で支援総額は236万4000円。県内のみならず東京、愛知、福島など多くの県外の人たちからも支援があるという。
唐子理事長は「この校舎は足音や話し声が聞こえて、一人になりたいときに一人になれるけど放って置かれる一人ではない。また、余呉の自然の豊かさ、地域の人々の温かさが加わっている。この校舎をなんとかして戻していきたい」と思いを語る。
6月30日までCFサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」で支援を募っている。支援者には、活動で作成した陶芸マグカップや箸置きなどを返礼品として用意する。問い合わせは、同法人(0749・86・3578)。