「函館いか祭り」深刻な不漁で朝イカ販売初めて中止に、前年同期の半分

イカのまち・北海道函館市で5日、さまざまなイカ料理を楽しむ「函館いか祭り」(実行委主催)が市中心部のはこだてグリーンプラザで開かれた。今年で6回目のイベントだが、スルメイカの深刻な不漁が続く影響で、取れたてのイカを売る名物の「朝イカ販売」は初めて中止になった。
せめて料理の分だけでも提供しようと、前日から定置網をしかけていたが、しけで回収できず、急きょ市場で何とか朝イカ丼用の600匹を確保した。大勢の来場者が刺し身を乗せた朝イカ丼やゴロ煮、イカ焼きなどに舌鼓を打った。
スルメイカの産地として、「根室さんま祭り」や厚岸町の「あっけし牡蠣(かき)まつり」に並ぶPRイベントを目指し、地元有志が2014年から手掛けてきた。
5日は朝から来場者30人以上が列を作り、開会と同時に目当ての料理に殺到した。1番人気は朝イカ丼で30分待ちの列となった。家族3人で来場した同市陣川町の会社員、杉野はるみさん(59)は「毎年楽しみにしているので、またイカが取れるようになってほしい」と話した。祭りは6日まで。
函館市によると、9月末までの函館の生鮮スルメイカ取扱量は約337トンで、2005年以降最低だった前年同期(約661トン)のやっと半分。一部研究者からは「9月以降は好転の可能性も」との予測もあったが、9月分に限っても約108トンとやはり前年同期(約197トン)に及んでいない。【山田泰雄】