北九州市の小学校で23日、水泳の授業を受けた児童が体調不良を訴えた問題です。
市の教育委員会はすでに、プールの水質に異常がなかったと発表していますが、27日午後、会見を開き、プールサイドのプラスチックタイルに児童が手をついた場合、赤い圧迫痕が残る可能性があることを確認したと発表しました。
市教委は、症状の原因はこの「圧迫痕」の可能性があり、当日のプールの授業の状況について、学校に詳細なヒアリングを行うとともに、医師などに医学的見解を聴取するとしています。
北九州市小倉南区の高蔵小学校では23日、プールの授業を受けた小学5年生と6年生、合わせて46人のうち、25人が手に湿疹やしびれ、腹痛を訴えました。病院で診察を受け、全員軽症でした。
市の教育委員会は24日夕方、北九州市薬剤師会が行った水質検査の結果、プールの水質に異常はなかったことを明らかにしていました。
湿疹が出ているのは、児童の手のひらの付け根に集中していたということです。市教委は27日、湿疹について投薬や治療行為はなかったと発表しました。
市教委は、かぶれや湿疹の発生原因になる可能性があるとして、プールの施設や周辺の樹木についても、樹木医が調査しましたが、樹木や植物に有害なものは確認されず、有害な虫も確認されなかったということです。
市教委は現在、市内の全ての小中学校と特別支援学校で、プールの授業を中止しています。全てのプールの水質検査を行い、安全が確認できれば、30日から順次、水泳の授業を再開する予定だとしています。
また、高蔵小学校については、今年度の学校のプールの使用を控えることを決めていて、代案として、近隣の学校外のプールの活用を調整中だとしています。
この問題をめぐっては、警察もプールの水の検査を行っています。