「突き上げて横揺れ。今夜は眠れない」震度5弱の悪石島の住民は 鹿児島・十島村

30日午後6時33分ごろトカラ列島近海を震源地とする地震があり、最大震度5弱を観測しました。トカラ列島近海では今月21日から地震が相次いでいて、700回近くに迫っている中、一連の地震で初めての震度5弱でした。
震度5弱の揺れを観測した十島村の悪石島で民宿を経営する有川和則さんは、「突き上げて横揺れを感じた。今までにない揺れでびっくりした。民宿の客は地震が続いて以降、はじめから断っている。今までの睡眠不足もあるが、今夜は眠れないと思う。」と話していました。
この地震で震度5弱を十島村の悪石島、震度3を奄美市、震度2を十島村の諏訪之瀬島と小宝島、喜界町で観測しています。この地震による津波はありませんでした。
十島村役場と警察によりますと、今のところ、被害の情報は入っていないということです。
気象台「当分の間、震度5弱程度の地震に注意」「雨にも注意が必要」
鹿児島地方気象台によりますと、この地域では活発化と沈静化を繰り返すまとまった地震活動が過去にもたびたび発生しているということです。
今回の地震は今月21日から30日午後8時までに683回起きていて、過去の発生状況と比べて多い特徴があるとしています。
気象台は揺れが強かった地域では地盤が緩んでいて、落石やがけ崩れなどが起こりやすくなっている可能性があるとして、当分の間、震度5弱程度の地震に注意するとともに雨にも注意するよう呼びかけています。
あす(7月1日)は、奄美地方では所により雨が降る予想のため、がけ崩れに注意が必要です。