【参院選】小泉進次郎農相に逆風! 反発するJA幹部にXで面会呼びかけ→連絡せずバレた

参院選(3日公示、20日投開票)で厳しい戦いとなりそうな自民党は、〝コメ担当大臣〟小泉進次郎農相の人気にすがりたいところ。しかし、頼みの小泉氏が批判にさらされている。
前任の江藤拓前農相が辞任したことで農相となった小泉氏は、なかなか進まない備蓄米放出を随意契約に切り替えることで解決。全国各地で5キロ2000円台の備蓄米が販売されることとなった。これにはJAやコメ農家などが「2000円台は安すぎる!」と反発している。
また、小泉氏はコメをめぐって数々の改革も打ち出している。コメの作柄の良しあしを示す作況指数の公表廃止や、概算金制度の見直しの方針も示した。概算金とは農家がコメをJAに委託販売する際、JAがコメの集荷時に農家へ販売代金の一部を仮払いする制度のこと。これだと最終的な支払額の決定が遅くなるデメリットがある。小泉氏は委託販売ではなく、JAが農家からコメを直接買い取りする制度への移行を求めている。
これらの小泉改革に各地のJAから反発の声が上がった。6月末に各地のJA会長が記者会見をし、それらが記事になっているのだが、「『コメ生産者は不安』『全部廃業』小泉農水大臣にJA福井会長が苦言」(ANN)、「備蓄米の放出・増産・輸入米で今年産米の価格下落を懸念 JAグループ新潟会長『小泉大臣は生産者にも目配りを』」(BSN新潟放送)、「『安けりゃいいでは誰もいなくなる』秋田JA会長が小泉農水相批判」(朝日新聞)などと苦言が相次いでいるのだ。
小泉氏はこれらの記事をXで引用し、「JA福井県五連 宮田会長、直接お話しませんか?」(6月29日)、「JA新潟の伊藤会長も、直接お話しませんか?」(同)と投稿。JA秋田中央会の会長にも「直接お話ししましょう。お会いするのを楽しみにしています」(6月30日)と面会を要請している。
こうしたSNSを通じた呼び掛けにXでは「直接連絡したら良いのに」「電話すればいいだろ!」「SNSでいちいち言うな」と批判が殺到。立憲民主党の小沢一郎衆院議員の公式Xも「これでは『直接言えるものなら言ってみろ、俺は大臣だぞ』と脅しているようなもの」と問題視している。
実際に小泉氏サイドから各JAに面会のオファーはしているのだろうか。
JA秋田中央会の担当者は「Xは見ましたが、こちらにはないです」と直接の面会要請はまだないと明かした。この担当者は1日昼に小泉氏の投稿を知ったという。「小沢さんのヤフーニュースの記事(小泉氏の投稿に言及)で知りました。オファーが具体的にあれば検討することになると思います。Xでオファーというのは今までにありませんでした」と困惑している。
また、JA福井県中央会の担当者も「オファーはないです」と話した。今後、さまざまなルートで面会の話があるかもしれないが、現時点ではよく分からないという。
フットワークの軽さは小泉氏の持ち味ではあるが、あまりの軽さに困惑を招いている。