地震が続くトカラ列島では11日、10日の4倍近くの86回の地震が観測されています。地震の専門家は「再び活動が活発になった可能性が高い」と話しています。
十島村では先月21日以降、これまでに震度1以上の地震を1861回観測しました。このうち震度5弱以上は8回です。
日ごとの地震回数をみると今月1日から6日にかけて1日100回を超えていましたが、9日は49回、10日は22回と減少傾向で、11日は午後5時までに86回と再び増加しています。
十島村では今月4日から島外避難が行われ、これまでに悪石島と小宝島のあわせて64人が避難しています。
村は避難している住民を島に帰すタイミングについて「震度4以上の地震が5日間以上発生しなかった場合」としています。しかし…
11日午後4時09分ごろと午後4時30分ごろ、悪石島で震度4の地震が発生しました。これを受けて村は「避難者を島に返すタイミングを会議を開いて検討する」としています。
再び地震活動が活発化したようにも見える現状について、測地学が専門の鹿児島大学・中尾茂教授は…。
(鹿児島大学・中尾茂教授)「活発化がまた始まった可能性が高い。21日以降地震が減っていたが、その後急激に数が増えたことがあるので数の推移を見ると同じようなことが起きていると考える」
増減を繰り返す地震。この先の見通しについては…。
(鹿児島大学・中尾茂教授)「少なくとも1週間以上急激な数で増えていかない状況を第一ステップと考えている。1週間くらい見ていかないと推移の変化は分からない」
今後も地震活動の推移を注意深く見ていく必要があると話します。
気象庁は、当分の間、震度6弱程度の地震に注意を呼びかけています。