「ぎおん柏崎まつり 海の大花火大会」が26日夜、新潟県の柏崎中央海岸で開かれた。会場では柏崎市が北朝鮮による拉致被害者の早期救出を求める署名活動を実施し、会場となった海岸で拉致された新潟産業大特任教授の蓮池薫さん(67)も参加。市と蓮池さんが共同で署名活動をするのは初めてで、蓮池さんは「署名活動に協力するのは当然のこと。あらゆる手段を総動員しなければ解決できないという危機感から参加した。国が無力なので、我々が世論を喚起していくしかない」と話した。
柏崎市の花火は、長岡市、小千谷市片貝と並ぶ「越後三大花火」の一つで、全国から20万人が訪れる。市は大勢の来場者が訪れる場所で改めて拉致問題に理解を深めてもらおうと、桜井雅浩市長が蓮池さんに協力を依頼し快諾を得た。
蓮池さんと妻の祐木子さん(69)は1978年7月に柏崎中央海岸で拉致された。蓮池さんは拉致問題の解決に向け、講演のため全国を飛び回り、5月には新著「日本人拉致」を出版するなど精力的に活動してきた。
26日は約30分間、桜井市長らと花火会場に設置されたブースで、来場者に署名への協力を呼びかけた。【内藤陽】