石破首相は、15日の全国戦没者追悼式での式辞で「あの戦争の反省と教訓を今改めて深く胸に刻まねばならない」と述べ、先の大戦の「反省」に言及した。
首相周辺は、首相の意向だと強調した上で、「戦後80年を迎えるにあたり、再び戦争を絶対に起こしてはならない思いを突き詰めた末に入った」と説明した。
首相の式辞に反省の文言が盛り込まれたのは、民主党政権下の2012年の野田元首相(立憲民主党代表)以来、13年ぶり。
反省への言及は、過去の植民地支配と侵略を明確に認めた戦後50年談話を出した村山元首相から定着した。村山氏は1994年の式辞で「アジアをはじめとする世界の多くの人々に、筆舌に尽くし難い悲惨な犠牲をもたらした」として「深い反省」を表明した。
安倍元首相は第1次内閣の2007年に言及したが、第2次内閣以降では使わず、「教訓を深く胸に刻む」などと述べていた。