長男の成年式を控え、一層身に染みる長女との断絶。そして、そばに残った次女との間にも、隙間風が吹き続けていて──天皇ご一家のお姿を前に、娘たちとの関係に思い悩まれた紀子さまが取られた行動とは。
激しい雨に打たれた、広島・平和記念公園。その日、公園の中央にたたずむ「原爆死没者慰霊碑」の前には、一本の傘を互いに差し合う紀子さまと佳子さまのお姿があった。降りしきる雨の中、佳子さまが差し出す傘の下で静かに祈りを捧げられた紀子さまの横顔には、どことなく“焦燥”の翳りが見えた──。
8月10日から1泊2日の日程で、紀子さまと佳子さまのお二人は広島県を訪問された。
「公務ではなく私的なご訪問で、供花の際に側近ではなくご自身で交互に傘を差されていたのも、そのご配慮によるものです。現地では慰霊碑への供花だけでなく、被爆者の少女をモデルにしたミュージカルを鑑賞されたほか、被爆者らが生活する養護ホームを訪問し、入居者らと交流されました」(宮内庁関係者)
一方、やや唐突感のある今回のご訪問に、一部の関係者からは困惑の声も上がっている。
「秋篠宮ご一家は7月11日、都内で『被爆80年企画展ヒロシマ1945』を見学されています。さらに7月23日、24日には、秋篠宮ご夫妻がインターハイの開会式に出席されるため、広島を訪問されたばかり。現地で対応にあたった広島県や市の職員たちにとっても、青天の霹靂だったようです」(皇室記者)
降って湧いたような再訪の報だけでなく、そのご訪問先にも、“腑に落ちない”と指摘する声がある。
「2日目に訪問された養護ホームは、もともとは7月末に秋篠宮ご夫妻が訪問される予定だったものの、入居者の体調不良によってキャンセルとなっていた施設です。こうしたとき、日を改めて“リベンジ”訪問されることはよくありますが、本来はご夫妻での予定だったのですから、ご訪問もご夫妻でなさるのが筋というもの。なぜ、急きょ佳子さまとお二人で足を運ぶことにされたのか……」(前出・宮内庁関係者)
今回のご訪問は、紀子さまの強いご希望によって実現したものだという。
「秋篠宮家はいま、悠仁さまの成年式という一世一代の大イベントを控えています。男性皇族の成年式は実に40年ぶりで、紀子さまは“何としても成功させる”という確固たる決意をお持ちです。9月の本番に向けて、ご一家総出で盛り上げていきたいと思っていらっしゃるのです」(前出・宮内庁関係者)
その責任感からか、紀子さまは準備にあたる側近に対して厳しい口調で指示を出されることもあるという。
「当の悠仁さま以上に緊張感を高め、神経をとがらせていらっしゃいます。“将来の天皇の母”としての自覚が、紀子さまを駆り立てているのでしょう」(前出・宮内庁関係者)
しかし、秋篠宮家にとって晴れ舞台であるはずの成年式には、紀子さまの頭を悩ませる“懸念事項”もつきまとっている。
「長女の小室眞子さんが、成年式への出席を拒否されるとみられています。本来、悠仁さまの実姉で元皇族である眞子さんは、出席されてしかるべき存在です。しかし、結婚を巡る一連の問題で、紀子さまと眞子さんは絶縁状態にある。さらにその過程で、姉と心を通わせる佳子さまと紀子さまの間にも、軋轢が生じてしまいました。
長男の慶事にあたっても再会は叶わず、初孫の顔も見ることができない現状を突きつけられ、紀子さまは“長女の不在”をこれまで以上に感じられていることでしょう」(別の宮内庁関係者)
母と娘の断絶を感じさせる秋篠宮家とは対照的に、天皇家の長女・愛子さまと雅子さまは、常に寄り添い合っていらっしゃる。
「今年の夏、愛子さまはお仕事の合間を縫って、両陛下のすべてのご静養に同行されています。ここ数か月、お出ましの際に時折お疲れの色も見えた雅子さまも、愛子さまとゆっくり過ごされたことで、すっかり元気を取り戻されたようです」(前出・皇室記者)
愛子さまと雅子さまのご関係を目の当たりにされた紀子さまは、佳子さまとのわだかまりを少しでも解こうと、今回のご訪問に踏み切られたのかもしれない。
「紀子さまにとって佳子さまは、いまや直接コミュニケーションが取れる“唯一の娘”。焦燥の念を覚えた紀子さまは佳子さまとの絆をつなぎとめるため、お二人での広島行きを決められたのではないでしょうか」(前出・別の宮内庁関係者)
前のめりで話かけられ
家族関係のいざこざが取り沙汰される秋篠宮家と、ご一家での仲睦まじい様子が話題になる天皇家──長男が将来の天皇であるにもかかわらず、国民からの支持の盛り上がりに欠ける秋篠宮家の現状に、紀子さまが焦りを覚えていらっしゃるのも当然といえる。
「その焦りが空回りしているような様子も目撃されています。7月末の『ナイチンゲール記章授与式』でのこと。公の場での天皇皇后両陛下に対するお辞儀は45度以上の『最敬礼』が一般的ですが、紀子さまは雅子さまに30度ほどの浅い角度でお辞儀をされていたのです。さらに、帰り際に車に乗り込まれた雅子さまに対して、紀子さまが前のめりで話しかけられる場面もありました。
平成の時代、雅子さまは美智子さまに対し、直角に近い角度の最敬礼をされていた。雅子さまと美智子さまとは違って、嫁姑の関係ではなく年齢も近いとはいえ、皇后と皇嗣妃という厳然とした立場の差があります。紀子さまとしては雅子さまとのフランクな関係性を国民に示し、秋篠宮家を盛り立てていきたいという一心だったのでしょうが、“無礼”とも取られかねないこうした振る舞いに、違和感を持つ関係者がいるのも事実です」(前出・宮内庁関係者)
さらに8月12日には、そんな紀子さまの“焦り”をかきたてるようなサプライズがあった。
「慰霊の旅のしめくくりとなる9月の長崎ご訪問に、愛子さまも同行されることが発表されました。愛子さまにとっても被爆地への思い入れは深く、中等科時代の修学旅行で広島を訪問された際は、ご両親から何度もお話を聞かれた上で臨まれたようです。長崎でも、天皇家の一体感がより示されることでしょう」(皇室ジャーナリスト)
紀子さまの憂慮は、深まっていくばかりだ。
※女性セブン2025年9月4日号