静岡県伊東市の田久保真紀市長が「東洋大卒」と学歴を偽ったとされる問題で、市議会で1日に不信任決議を受けた田久保市長が、市議会の解散か、辞職・失職かを選択する期限の11日が迫っている。解散すれば、40日以内に市議選が行われる。何もしなければ失職となり、50日以内に市長選が実施される。
市議会は1日、市議会の調査特別委員会(百条委員会)での調査や東洋大の記録などから、市長の証言を虚偽と認定し、不信任決議案を全会一致で可決した。田久保市長は同日、「持ち帰って検討する」と述べた後、進退について明言していない。
台風15号による市内の被災現場を6日に視察した田久保市長は「被害を把握して、担当課としっかり対策に取り組む」と述べた。自身のSNSには、防災服姿の写真とともに、その日の活動について書き込んだ。
不信任を決議した市議会側は解散をにらんで臨戦態勢だ。市議の一人は「2年前の市議選ではポスターや事務所費などで200万円かかった。覚悟を決めて不信任を決議したのだから出すしかない」と話した。
市選挙管理委員会によると、前回の市議選には約4500万円、前回の市長選には予算ベースで約3000万円かかったという。
市政の混乱はいつまで続くのか――。田久保市長の決断に注目が集まる。