茂木氏、連立拡大「追求」=自民総裁選出馬を表明―小林氏も意向固める

自民党の茂木敏充前幹事長(69)は10日、国会内で記者会見し、石破茂首相(党総裁)の後継を選ぶ総裁選(22日告示、10月4日投開票)への出馬を正式に表明した。「基本的な政策が一致できる政党と新たな連立の枠組みを追求する」と明言し、連立政権の枠組み拡大を目指す考えを示した。日本維新の会、国民民主党を例示し「相手もあるが、しっかり話をしたい」と語った。小林鷹之元経済安全保障担当相(50)も出馬の意向を固めた。
茂木氏は「自民は結党以来最大の危機だ。最悪の状況だからこそ立ち上がる決意をした」と述べた。立候補を表明したのは茂木氏が初めて。出馬に必要な国会議員20人の推薦人確保にも自信を示した。
少数与党に陥った党の立て直し策として、小泉進次郎農林水産相(44)や小林氏に触れ「次の時代を担うリーダー候補が多くいる。若手を積極的に登用する」と強調した。
政策面では、自民が参院選で公約した現金給付を取りやめると言明。地方自治体が自由に使える「生活支援特別地方交付金」創設を打ち出した。東京と地方の賃金格差を是正する必要性も指摘。3年間で年収を1割増やす目標を掲げた。
野党が主張する消費税減税については否定的な考えをにじませ、「与党だけではなく、野党も巻き込み、しっかりした議論を進めたい」と述べた。
小林氏は10日、昨年の総裁選での推薦人らと協議した後、記者団に「近く結論を出したい」と語った。11日には自身の政策勉強会を開く。来週に記者会見して正式に表明する方向だ。 [時事通信社]