今月末に閉園するノースサファリサッポロ、危険な動物まだ20頭が園内…「10月以降も移動続ける」

市街化調整区域内での無許可開発が発覚し、9月末までの閉園が決まった札幌市南区の民間動物園「ノースサファリサッポロ」を巡り、市は9日、園内では現在も319匹・頭の動物が飼育されていることを明らかにした。閉園後も相当数の動物が残る可能性があり、市は運営会社「サクセス観光」に速やかな動物の移動を指導した。
市によると、動物愛護法に基づく園への立ち入り調査を5日に実施し、哺乳類209、鳥類79、爬虫(はちゅう)類31の計319個体を確認したという。3月末の調査時点では計430個体で、同社側は「2025年度中にはさらに95個体を移動させる」との計画を示していた。
現在も残る319個体のうち、人に危害を与える危険があるライオンやトラなどの「特定動物」は約20個体。同園ではこれまでに約10個体の特定動物が別の動物園などに引き取られてきたが、市の担当者は「さらなる引き取り先を見つけるには時間がかかるのではないか」との見方を示す。
一方、市の担当者によると、サクセス観光の代表者は調査の際に「閉園予定は9月末で変わらない」と明言し、「残った動物たちは適切に飼育し、10月以降も移動を続ける」とも説明していたという。