自民党の高市早苗総裁は6日、党役員と、首相に就任した場合の閣僚人事について検討を続けた。新たに、総裁選で争った茂木敏充前幹事長(69)を重要閣僚で処遇する見通しとなった。党四役のうち、幹事長に麻生派の鈴木俊一総務会長(72)の起用を固めており、政調会長などの調整を急いで7日にも党の新執行部を発足させたい考えだ。
高市氏は6日午前、東京・赤坂の衆院議員宿舎で過ごし、人事の検討を続けた。
茂木氏は旧茂木派の会長を務め、総裁選の決選投票では高市氏への投票を指示した。高市氏と保守的な政治姿勢を共有する同派の木原稔前防衛相(56)を、官房長官に充てる案も浮上している。
党役員人事では、麻生派会長の麻生太郎最高顧問(85)について、副総裁に再登板させることを検討している。ただ、麻生氏は態度を明らかにしておらず、高市氏周辺は「引き受けてくれるかどうかだ」と語った。
高市氏は派閥裏金事件に関与した議員の登用も排除しない意向。旧安倍派からは萩生田光一元政調会長(62)の処遇を求める声が出ており、世論や党内からの批判を見極め、慎重に判断する考えだ。
このほか、総裁選に出馬した小泉進次郎農林水産相(44)、小林鷹之元経済安全保障担当相(50)、林芳正官房長官(64)も要職で起用する方針。 [時事通信社]