医師が持ち出した患者の個人情報、可燃ごみで捨てたはずがカラスが散らかし発覚

愛知県の稲沢市民病院は6日、市民病院の医師が入院患者1人の個人情報が記載された資料を、細断せずに自宅近くのごみ集積場に捨てたため個人情報が漏えいしたと発表した。患者の治療への影響などはないという。
同病院によると、個人情報は患者の氏名、生年月日、頭部CT検査画像、性別、患者IDが記された書類。
医師は病院向けのリポートを書くため無断で自宅に持ち帰り、9月22日朝に書類を丸めただけで可燃ごみとして他のごみと一緒に捨てた。翌日、近くの住民から「カラスがごみを荒らして、患者情報が記された紙がむき出しになっている」と同病院に通報があった。医師はごみ集積場に行き、書類を細かく破り、改めて捨てたという。
医師は「リポートを早く仕上げようと焦っており、ついうっかり細断せずに捨ててしまった」と話しているが、同病院は、個人情報を院外に持ち出すこと自体が個人情報保護法に違反するとしている。
同病院は患者の家族に謝罪し、病院職員に個人情報の管理を徹底するよう伝えた。