憲政史上初の「女性首相」となった高市早苗政権が発足した。いわゆる「ガラスの天井」を打ち破る存在だとして話題の中で、初入閣した小野田紀美参院議員への注目がジワジワと集まりつつある。
【写真】「まるで天使」小野田紀美大臣の《幼少期ショット》
実は小野田氏は、すでにネット上では、存在感を示している人物である。そこで今回は、なぜ小野田氏が注目されているのかを考えたい。
高市政権における「顔」になる逸材
石破茂政権に続き、高市内閣が発足した。発足をめぐっては、「女性閣僚が増えるのでは」といった前評判もあったが、ふたを開けると、小野田氏と片山さつき財務相の2人だけとなった。
片山氏は財務官僚から政治家に転身し、2005年の衆院選(郵政選挙)で、いわゆる「刺客候補」として初当選。以来20年にわたりメディア露出も多く、「舛添要一元東京都知事の元妻」としても知られている。
一方で、知名度の面では、まだ十分と言えないのが小野田氏だ。
しかし高市氏や、同じく総裁選に出馬した「コバホーク」こと小林鷹之氏(高市執行部では政調会長に就任)らが歴任した経済安保大臣に加え、新設された「外国人との秩序ある共生社会推進担当大臣(通称:外国人政策担当相)」も兼任するなど、高市政権における「顔」になりつつある。
小野田氏は今回初入閣。副大臣経験もない中での登用とあって、「大抜擢だ」との反応も見られる。SNS上では、早くも「未来の総理大臣候補ではないか」といった声もあるが、一般的にはまだ、その人物像はあまり知られていない。いったいどのような人物なのだろうか。
以前から「脱・公明党」を貫いていた
まず「表向き」の紹介として、公式サイトのプロフィールをなぞりつつ、その経歴をたどる。
小野田氏は1982年、アメリカ・シカゴで、日本人の母、アメリカ人の父のもとに生まれた。1歳で母の地元である岡山県へ移住。拓殖大学を卒業後、ゲーム会社勤務などを経て、11年に東京都北区議選で初当選した。
そして区議2期目の16年、郷里の岡山に戻り、参院選で初当選する。菅義偉内閣で法務大臣政務官、第2次岸田内閣で防衛大臣政務官などを歴任。参院外交防衛委員長を経て、25年8月からは参院内閣委員長の立場にあった。
そんな小野田氏だが、ネット上では「保守色の濃さ」で注目を集めている。保守派の政治家は少なくないが、とくに40代前半の国会議員で、その姿勢を強く打ち出している人物は少ない。