【速報】宝塚ボウガン4人殺傷事件 弁護側・検察側ともに控訴せず「無期懲役」判決が確定

5年前、兵庫県宝塚市で親族4人をボウガンで殺傷した罪に問われ、先月、一審の神戸地裁で、検察の死刑求刑に対し無期懲役を言い渡された野津英滉被告(28)について、検察側と弁護側双方が控訴せず、判決が確定したことがわかりました。
野津英滉被告は2020年、兵庫県宝塚市の住宅で、ボウガンを使って矢を撃ち、祖母、母親、弟の3人を殺害したほか、伯母を殺害しようとして大けがをさせた罪に問われていました。
野津被告は裁判で起訴内容を認め、「自分が死刑になるために3人以上殺した。早く死刑になりたい」と語る一方、弁護側は「事件当時、被告人は心神耗弱だった」など主張。これに対し、検察側は、「合理的な計画のもと犯行が行われていて完全責任能力が認められる」などと死刑を求刑していました。
10月31日の判決で神戸地裁は、「犯行の計画性は極めて高く、殺害の順序など一貫して合理的な行動をとっていたことなどから完全責任能力が認められる」とする一方、「被告の精神疾患は動機の形成に影響を与え、犯行は家庭内にとどまり、死刑が真にやむを得ないとは言えない」として、野津被告に無期懲役を言い渡しました。
神戸地検は、控訴しなかった理由について「証拠を総合的に判断した結果、控訴理由が見出せなかった」としています。