沖縄県南城市の古謝景春市長は辞職する意向を示していることが17日分かった。古謝氏が16日に當眞隆夫副市長に伝えていた。當眞副市長が17日朝、職員らに伝えた。
南城市議会の同意を得て、17日中に辞職となる見通し。市職員に対するセクハラ問題を巡り、市議会は同日の臨時会で不信任決議案を提出、可決するのがほぼ確実の情勢だった。9月議会に続いて、2度目の可決となれば市長は自動失職するため、その前に身を引く形となる。
古謝氏は市議会を解散した際などに「辞職すると、否定してきた(セクハラ)事案を事実として認めることになる」と語り、辞職を頑なに拒み続けてきた。 公職選挙法では辞職後、50日以内に市長選を実施するよう定めており、17日の辞職となれば、来年1月6日までに南城市長選が実施される。
古謝氏が自らの辞職に伴う市長選に立候補し、当選した場合、任期は辞職前の任期である来年2月11日までとなる。その他の立候補者が当選すれば任期は4年になる。
辞職した古謝氏に対し、給与(月額88万円)や冬のボーナス、退職金はいずれも在職日数に応じて支払われるという。
古謝氏はセクハラ問題が発覚した約2年前から、セクハラを否定し続けている。一方、市議会の特別委員会が市職員対象に実施したアンケートでは、「キスされた」「飲み会の席で手を握られたり太ももをなでられたりした」などの訴えが9件あった。市の第三者委員会は今年5月、職員へのセクハラとパワハラを認定し、辞職を提言した。
市議会は9月26日、4度目の提出となった不信任決議案を初めて可決した。古謝氏は10月16日に市議会を解散。11月9日の市議選には定数20に対し、25人が立候補し、市長派は4人のうち当選が2人にとどまっていた。