高い支持率を維持している高市早苗政権。その源泉とは何か? 「文藝春秋」2025年12月号では、高市早苗首相の「人間力」を 総力特集 で深掘りしている。
「うちは、みんな政治家が嫌いでな」
政治家になるまで、高市首相はどんな人生を歩んできたのか。その足跡を辿るため「文藝春秋」が注目したのは、高市氏の親族が数多く暮らしている愛媛県だ。編集長の鈴木康介は「愛媛を取材したことの意義は大きい。他のメディアはほとんど取材していない」と ポッドキャスト で語っている。
愛媛県で行った取材では、高市氏の意外なバックボーンが次々と明らかになった。高市氏の叔父は「うちは、みんな政治家が嫌いでな。誰も喜んでる者はおらん」と語っており、日本初の女性首相は「政治とは縁遠い一家」をルーツに持つことがうかがえる(「 家庭的な父と働く母の愛娘 親族が明かした高市家のヒストリー 」より)。
また、編集長の鈴木が「対談収録中、陪席の編集者3人から一斉に『エーッ』と思わず声が洩れた」と明かしたのが、中北浩爾氏と田﨑史郎氏の対談の一幕。
元首相の安倍晋三は、2021年の総裁選で「高市支援」を訴えたことが知られている。しかし、総裁選が間近に控えた頃、高市氏は安倍の電話に出なくなったという。
「安倍さんもずいぶん困惑していました」と語る田﨑氏に対して、中北氏は「大事なときに連絡を絶って居場所がわからなくなる小沢一郎さんのようですね(笑)」と応じた(「 サナエ式人材登用法と気になる石破似の性格 」より)。
対談の裏側は、 編集部日記 で綴られている。ぜひ合わせてご覧いただきたい。
橋下徹氏が語った「危機感」
このたびの「高市早苗特集」の目玉記事のひとつが、橋下徹氏へのインタビューだ。日本維新の会の“創業者”といえる橋下氏は、高市政権で連立入りしたことについてどうみているのか。橋下氏は次のように分析している。
「今、維新は政策実行型の政党に原点回帰して、自民との連立政治に参画することになり、全員ではないかもしれませんが、みんな燃えに燃えています。もし馬場イズムに回帰し、かつてのザ・自民党スタイルに戻ってしまえば、一気に維新の支持は失われるでしょう」(「 維新は吉村イズムを貫徹しろ 」より)
この他にも、高市内閣を様々な切り口で分析。 名物政治コラム「赤坂太郎」 では、自民・維新連立や「公明との決別」の舞台裏が明かされている。また、昭和史研究家・保阪正康氏は、「 大衆よ、ファシズムに呑まれるな 」と題しており、高市内閣が誕生した社会背景に警鐘を鳴らしている。
トランプ大統領の元副補佐官を務めたマット・ポッティンジャー氏は、「 『サナエとドナルド』の連携で中国の影響力を打破せよ 」では、次のように分析している。
〈トランプ氏にとって「個人的な相性」は非常に重要です。2人には共通点もあります。高市氏もトランプ氏も、左派メディアによる偏向報道にさらされてきた経験を持ち、防衛力強化によって抑止力を高めようとしています。また、両者とも故・安倍晋三氏と親交がありました。高市氏が敬意を表する英国初の女性首相マーガレット・サッチャーとロナルド・レーガン元米大統領のような、日米の強固な保守同盟関係が築かれる可能性があります〉
高市首相が参加した「白熱4時間 憲法改正大論争」も
月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」では、最新号だけでなく過去の文藝春秋の記事がアーカイブされている。
例えば、2013年に高市早苗氏が出席した大座談会「 白熱4時間 憲法改正大論争 」。林芳正、舛添要一、阿部知子、中西輝政、西修、伊藤真、木村草太、東浩紀の各氏との大座談会で、高市首相は次のように語っている。
〈私は初当選した1993年の衆院選から、一貫して改憲を主張してきました。わずか8日間で起草された『マッカーサー草案』に基づいて制定された現行憲法は、形式的には国会の手続きを踏んだものの、議員の公職追放が行われていた時世ですから、国会や国民の自由な意思が反映された憲法とはいえないでしょう。真に日本人の手による憲法を制定することが長年の悲願でした〉
ほかにも、 高市早苗首相をより知るための手がかり となるアーカイブ記事を掲載している。
(「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2025年12月号)