高市早苗首相、流行語大賞受賞「賛否両論いただきました」青スーツで登場「働き過ぎ奨励する意図ない」

今年話題になった言葉に贈られる自由国民社 現代用語の基礎知識 選 「2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞」の発表・表彰式が1日、都内で行われ、年間大賞に高市早苗首相(64)の自民党総裁選の勝利演説から「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」が選ばれた。総理大臣が年間大賞を受賞するのは09年鳩山由紀夫氏の「政権交代」以来16年ぶり。式に出席した高市氏は受賞の思いを語った。首相の式参加は01年の小泉純一郎氏以来。

1984年に創設され、毎年12月初めに発表。昨年までは生涯学習・通信講座「ユーキャン」が名称に入っていたが、今年から生命保険会社「T&D保険グループ」に変更。同社が特別協賛を開始したため。選考は「現代用語の基礎知識」編集部の調査による30のノミネートから、選考委員会が10語を選んだ。

青いジャケットで登場した高市氏は、選考委員のやくみつる氏から直筆の絵画をうけとり「大変光栄でございます」と笑顔。従来は、トップ10を全て発表したのち、年間大賞の発表だが、高市氏の公務の都合により、トップ10で紹介される例年にない稀なケース。

年間大賞に「年間大賞を賜りまして、誠にありがとうございます」と感謝。演説の発言には「賛否両論いただきました」とした上で「自分が、日本国という国家の国家経営者になるかもしれない立場になった時、つまり自民党の総裁選挙で勝利した日に言った言葉でございます」と説明。

「今、確かに、働き方改革はとても大事な時期でございますが、でも日本各地で、例えば、研究開発・技術開発に取り組んでおられる皆様、そして、寝食を忘れて研究に没頭しておられる方々もおいでですし、それから、例えば、スタートアップの経営者の方から、また、経営者の方まで自分の会社、社員や、その家族の生活を守るために、どうやって、企業の業績を伸ばしていくか、また取引先のためにどうやって頑張っていくか。本当に休みの日も、夜、家に帰られてからも、考えてお仕事をされていると思います」と働く国民に思いを馳せた。

その上で「日本国の国家経営者としては、何としても、働いて、働いて、働いて、働いて、働いて、国家、国民の皆様のために、貢献したい。そんな思いがございました」と意図を説明。

「決して多くの国民の皆様に働きすぎを奨励するような、意図はございません。また、長時間労働を美徳とするような意図もございませんので、そこはどうか、誤解なきようにお願いをいたします」と呼びかけた。

5回「働いて」を繰り返した理由に「その場の雰囲気。特に深い意味はございません」と話し、会場の笑いを誘った。

選考委員は神田伯山(講談師)、辛酸なめ子氏(漫画家・コラムニスト)、パトリック・ハーラン(お笑い芸人)、室井滋氏(俳優・エッセイスト・富山県立高志の国文学館館長)、やくみつる氏(漫画家)、大塚陽子氏(「現代用語の基礎知識」編集長)。

選考委員会が「現代用語の基礎知識」編集部の調査による30のノミネートからトップ10、年間大賞、選考委員特別賞を決定。

トップ10は以下の通り(順位なし、並びは五十音順)

◆エッホエッホ

◆オールドメディア

◆緊急銃猟/クマ被害

◆国宝(観た)

◆古古古米

◆戦後80年/昭和100年

◆トランプ関税

◆二季

◆働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相【年間大賞】

◆ミャクミャク

【選考委員特別賞】

◆ミスタープロ野球