コンサル元社長、無罪主張=五輪汚職で受託収賄―東京地裁

東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で、大会組織委員会元理事の高橋治之被告(81)=公判中=と共謀し、2社から計約9100万円の賄賂を受け取ったとして、受託収賄罪に問われたコンサルタント会社「コモンズ2」元社長、深見和政被告(76)の初公判が4日、東京地裁(宮田祥次裁判長)であり、深見被告は「私は無実です。決して賄賂ではありません」と無罪を主張した。
検察側は冒頭陳述で、深見被告は広告最大手「電通」勤務時代から、先輩に当たる高橋被告と親しい関係だったと指摘。2社からの現金受領について「高橋被告が『みなし公務員』で、金銭を受け取れば問題になるためコモンズ2を支払先にしたと理解していた」などと主張した。
弁護側は、受領した現金は正当な業務の対価だったなどと訴えた。
事件では15人が起訴された。公判が始まるのは深見被告が最後で、これまでに収賄側は高橋、深見両被告を除く1人の有罪が確定。贈賄側は出版大手「KADOKAWA」元会長、角川歴彦被告(82)=公判中=を除く11人の有罪が確定した。 [時事通信社]