【速報】安倍元首相銃撃事件 妻・昭恵さん「きちんと罪を償うよう求める」 弁護士が裁判で意見代読

安倍晋三元首相を銃撃し、殺害した罪などに問われている山上徹也被告(45)の裁判員裁判で、奈良地裁では18日、安倍元首相の妻・昭恵さんの意見陳述が行われました。
昭恵さん本人は法廷には現れず、代理人弁護士が「政治家・安倍晋三が亡くなったことを残念に思ってもらっているが(中略)私にとってはかけがえのない家族で、喪失感が一生消えることはない。前を向いて夫の志を継いでいきます。」とした上で、「(自分のしたことを)正面から受け止め、きちんと罪を償うよう求めます」と昭恵さんの意見陳述を読み上げました。

山上徹也被告は3年前、奈良市で応援演説中だった安倍晋三元首相を手製のパイプ銃で撃ち、殺害した罪などに問われています。10月28日の初公判で山上被告は、「全て事実です」と話し、母親の旧統一教会への多額の献金が与えた影響が大きな争点となっています。
11月13日の裁判では、安倍元首相の妻・昭恵さんの上申書が検察官によって読み上げられました。
(安倍昭恵さんの上申書から抜粋)「(事件の日は)いつも通りの朝で、夫が出るのを見送った。あまりにも衝撃で理解が追いつかなかった穏やかで笑っているようだった。晋ちゃん、晋ちゃんと名前を呼んだ。ほんの少し手を握り返してくれた気がした。夫は私にとってかけがえのない人で夫を失った悲しみは、昇華しない。ただ夫に長生きしてほしかった。それが今の心情です」
安倍氏の妻・昭恵さんは、3日、「被害者参加制度」を利用し、法廷に現れ、山上被告と事件後初めて顔を合わせましたが、被告から謝罪の言葉は述べられませんでした。
しかし、翌日、被告人質問の最後に弁護側から、「ひとりの命が失われました。安倍昭恵さんなどに言葉はありますか」と聞かれると、山上被告は「まず昭恵さんをはじめとして、家族には何の恨みもありませんので、殺害をしたことで、非常に3年半つらい思いをされたことは間違いないと思います」としたうえで、「(肉親が)亡くなるのは経験していましたので、弁解の余地はない。非常に申し訳ない」と述べました。