捜索中に捜査対象の男性らに暴行、別の警官4人も…地検が在宅起訴

大阪府警捜査4課の警察官2人が捜索中に捜査対象だった男性らに暴行したとして逮捕、起訴された事件で、大阪地検が、同課の別の警察官4人も暴行に関与したとして、特別公務員暴行陵虐罪で在宅起訴していたことが、捜査関係者への取材でわかった。11日付。現場には20人以上の捜査員がおり、起訴されたのは計6人に上った。府警は調査を続けている。
府警によると、捜査4課は7月15日、大阪市内のビル一室のレンタルオフィスについて、全国最大規模のスカウトグループ「ナチュラル」の拠点とみて、性風俗店に女性を紹介したとする職業安定法違反容疑で捜索した。
捜査関係者によると、この際、捜査対象者の男性に暴行を加えたとして、府警が現場にいた警察官4人を書類送検し、地検が特別公務員暴行陵虐罪で在宅起訴したという。府警は調査中として発表しておらず、4人の氏名は取材上、判明していない。
事件を巡っては、同課の警部補(51)、巡査部長(33)の両被告が8月、同罪で既に逮捕、起訴されている。大阪地裁で10月にあった初公判では、警部補は20歳代の男性をソファに押し倒し、巡査部長は腹や顔を多数回殴る暴行を加えたことをそれぞれ認めた。巡査部長は「私の行為は職務の範囲を超えていた」と述べた。両被告は、それぞれ別の男性に暴行したとする同罪でも追起訴された。
府警は捜索時の7月15~16日、当時現場にいた男性ら4人を職業安定法違反容疑で逮捕。暴行の被害申告を受け、「捜索時に警察官の違法行為があった」として4人を釈放していた。