東京・赤坂の個室サウナ店で男女2人が死亡した火災で、警視庁捜査1課は25日、業務上過失致死の疑いで、同店の関連会社(同区南青山)などに家宅捜索に入った。捜査関係者への取材で分かった。捜査1課は押収物を精査し、安全管理などに問題がなかったか調べる。
関連会社への家宅捜索は25日午後3時すぎから始まり、およそ2時間後、会社事務所の入るビルから、捜査員らが押収品を入れたとみられる段ボールや紙袋を次々と運び出した。
火災は、15日昼ごろ、会員制のプライベートサウナ「SAUNATIGER」の3階個室で発生。サウナ室内に、美容室を経営する松田政也さん=当時(36)と妻でネイリストの陽子さん=当時(37)=が倒れているのが見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。
個室では、扉の取っ手が内外でいずれも外れていたほか、サウナ室内で非常ボタンが押された際に事務室に異常を知らせる「受信盤」の電源は入っていなかったことが確認された。サウナ室出入り口の扉のガラス部分には、たたいた形跡も確認された。
警視庁は2人が助けを求めて非常ボタンを押したり、扉を開けようとしたりしたものの、出られなかったとみて、管理体制などを調べている。