北九州・小倉の食道街火災 火元の元経営者に有罪判決 「被害甚大」

北九州市小倉北区の鳥町食道街一帯で2024年1月に起きた大規模火災で、業務上失火罪に問われた火元の飲食店の元経営者、樋口静子被告(71)に対し、福岡地裁小倉支部は5日、禁錮2年、執行猶予4年(求刑・禁錮2年)の有罪判決を言い渡した。三芳純平裁判長は「多数の店舗が廃業や移転を余儀なくされ、被害は甚大。刑事責任を軽視できない」と述べた。
判決によると、被告は24年1月3日午後2時40分ごろ、鳥町食道街で営んでいた飲食店で油が入った鍋を火にかけたまま失念、放置し燃え上がらせ、同店や周辺店舗など計33棟(焼損床面積計約2730平方メートル)を全焼または一部焼損させた。
判決は、現場が建物密集地だった点を重視。被告は店の営業で火気を取り扱う者として一層の注意が求められていたのに「基本的な注意義務に違反し、過失の程度は重い」と非難。一方、起訴内容を認めて謝罪の弁を述べており、被告自身も廃業したことなども踏まえると、執行猶予を付けるのが相当と判断した。【井土映美】