衆議院選挙で自民党単独で316議席を獲得し、歴史的な大勝となった高市首相が9日夜、会見に臨みました。会見では消費税減税や憲法改正などについて、これまでより踏み込んだ発言がありました。
9日夜、自民党のトップとして会見に臨んだ高市首相。
高市首相
「国民の皆さまとお約束した政権公約を礎に自民党が結束することが大切です。勝利の余韻に浸っている余裕は私たちにはございません。速やかに特別国会を召集させていただき、まずは来年度予算や予算関連法案を1日でも早く成立させていく。逆進性がある社会保険料負担に苦しむ低所得者、中所得者の皆さまを集中的に支援し、恒常的に手取りが増えるようにする観点から給付付き税額控除制度の導入に向けた議論を進めてまいります」
歴史的大勝から一夜、高市首相が示したのは政策実現に向けたスケジュールです。
選挙の争点の1つになっていた消費税減税について、自民党は2年間に限り飲食料品の消費税ゼロを掲げていますが、選挙戦が始まってから演説の場では触れられることなく“封印”されていました。
しかし、9日の会見では――
高市首相
「(Q.次は国民会議での議論となりますけれども、具体的にいつどの党に呼び掛けて議論を行うのか)食料品の消費税率ゼロから給付付き税額控除への移行を見据えて検討を進める方針です。このため食料品に限定した消費税率ゼロについては今後改めて給付付き税額控除の実現に賛同いただける野党の皆さまにお声がけをして、超党派で行う国民会議をできるだけ早期に設置して、諸課題を含めて、給付付き税額控除と合わせて議論をして結論を得ていきたいと考えております。その上で野党の皆さまの協力が得られれば、少なくとも夏前には国民会議で中間取りまとめを行いたいと考えています」
消費税減税などを議論する国民会議について、声をかけるのは「給付付き税額控除」に賛同する野党。中間とりまとめを“夏前までに行いたい”と踏み込みました。
また憲法改正についても言及。
高市首相
「国の理想の姿を物語るのは憲法です。この国の未来をしっかりと見据えながら、憲法改正に向けた挑戦も進めてまいります。未来は与えられるものではありません。私たち一人一人が絶えず挑戦を続けることで作り上げていくものであります。これまでの論点整理や議論の蓄積も踏まえまして、各会派のご協力も得ながら改正案を発議し、少しでも早く憲法改正の賛否を問う国民投票が行われる環境を作っていけるように私も粘り強く取り組んでいく覚悟でございます」
衆院選で議席を大幅に伸ばし316議席を獲得した自民党。
単独では戦後初めて衆議院全体の3分の2を超える議席獲得となりました。
いわゆる“裏金問題”で不記載のあった萩生田氏や丸川氏、下村氏らも続々と当選を果たし、比例との重複立候補者の多くが小選挙区で当選したため、候補者が足りなくなり、14もの議席を中道など他の党に譲るまでに。
“高市旋風”が巻き起こった今回の選挙。会見に先立ち、夕方には連立を組む日本維新の会の吉村代表と党首会談を行いました。
そのなかで連立政権を継続・強化し、引き続き連立合意書に掲げた政策の実現を目指していくことを確認。
維新から閣僚を出す閣内協力について吉村代表は――
日本維新の会・吉村代表
「きょうその(閣内協力)の話は直接はありませんでした。考え方ですけれども、まだ正式に打診を受けていませんので、もしそれがあればしっかりと当然前向きに考えていきたい」
これまでと一転、「話があれば前向きに考えたい」と述べました。
維新の36議席とあわせ、352議席を獲得した与党。ただ、参議院では依然、過半数割れしています。
この状況について8日は――
高市首相
「(Q.参議院は過半数割れでねじれ国会の状態は続く。連立を参議院で拡大させるようなつもりはある?)まず日本維新の会との連立、これはしっかりとこれからも続けていきたい、この思いは強くございます。さらに『一緒にやろうよ』と言ってくださる政党がありましたら、ぜひご一緒にやらせていただきたい」
連立拡大について個別の政党名には触れませんでしたが、9日は――
高市首相
「(Q.これまで国民民主党に対して連立入りへの期待を示していた。衆議院で3分の2超の議席を得たわけですけれども、引き続き、国民民主党に連立入りを求める考えはある?)政策面では責任ある積極財政をはじめ、高市政権とは親和性が高いと考えております。連立を含めて国民民主党に、相手もあることでございますが、『一緒にやっていきたい』というご意向があるのであれば、ぜひとも追求していきたいと考えております」
国民民主党に対して連立の拡大への意欲を示しました。
一方、これまで多くを語らなかった、選挙期間中にNHKの日曜討論を急きょ、欠席した事については――
高市首相
「さまざま報道がされたり野党からご批判があったことを知っている。ただ私自身が討論番組を逃げる理由は何にもありません。ちょうど選挙戦の半ばの週末の討論番組ですから、これはまたとないチャンスととらえておりました。しっかり準備もし、お洋服も決めておりました。ずいぶん悩んだんですが、ただ手の状況を相当懸念した官房長官から、やっぱりその日の遊説も組まれておりました。それはもう(遊説を)キャンセルしてもらっちゃ困るし、その次の週のことも考えたらこの際ちゃんと専門の医務官が手配できたんだから、治療をしっかり行うべきだと強く説得されて、本当急きょ番組出演をキャンセルすることになりました」
時間をかけて説明しました。
選挙で圧倒的な強さを見せた高市政権ですが、ある自民党幹部からは懸念の声も――
自民党幹部
「成果が出ないと反動で期待が失望に変わるが、勝ったからと好き放題やれば、調子に乗っていると思われる」
これからどう日本のかじ取りをしていくのか問われる高市首相。
高市首相
「若者たちがこの国に生まれたことに誇りを感じ、『未来は明るい』と自信をもって言える。そうした日本をつくり上げ、未来の世代へと引き渡していく。そのための挑戦です。私は、挑戦を恐れません。ぶれません。決断し実行してまいります。日本と日本人の底力を信じてやまない者として、国民の皆さまとともに新たな挑戦へと踏み出します」
(2月9日放送『news zero』より)