自民党圧勝「功を奏した”見た目戦略”」の驚く中身

2月8日に投開票された衆議院選挙は、見事な「自民党の圧勝」だった。各メディアは「高市人気」「野党失策」「政策評価」と分析するが、実は誰も指摘していない最大要因がある。
【写真】ビジュアルが劇的変化!?「高市首相のビフォーアフター」と、「ボロ負けを予想させる中道のポスター」
それは「見た目」だ。有権者は無意識のうちに「候補者の顔」を、投票先を決める大きな要因としていたのだ。
もちろん、高市早苗首相や自民党への期待による結果であり、中道改革連合を筆頭とした野党が失速したからだという一面もあるだろう。
しかし、選挙研究の世界では、候補者の「見た目」が投票行動に与える影響は、すでにデータで実証されている。本稿ではまだあまり語られていない、自民党すなわち高市首相の“強さ”について検証していきたい。
今回の「自民圧勝」は、科学的に説明できる
経済産業研究所(RIETI)の研究によれば、顔の魅力度が5点尺度で1ポイント上昇すれば、得票率は5.16ポイント増加する。
日本の政治学者による研究では、笑顔の女性候補は真顔の女性候補より11.45ポイント多く票を獲得する。フィンランドの大規模研究では、容姿のよい候補者は得票率で約15%の優位性を持つことが示されている。
そして何より重要なのは、有権者の脳の働きの95~97%を占める「潜在意識」が、この判断を支配しているという事実だ。
高市首相の戦略的な「見た目変化」、脳科学が示す「0.1秒の判断メカニズム」、そして日本を含む世界各国の選挙研究が示すデータ――これらを総合すれば、今回の「自民圧勝」は、実は極めて科学的に説明できるのである。
政策でも、経済でも、野党失策でもない。“見た目”が、想像以上に選挙を動かしていたのだ。
「顔」だけで選挙結果の70%を予測
ここで一つ、驚くべき話を書く。05年、プリンストン大学の心理学者、アレクサンダー・トドロフ教授による実験結果だ。
実験では、04年のアメリカ連邦議会選挙(上院・下院)の候補者の顔写真を被験者に見せた。ただし、わずか0.1秒(100ミリ秒)だけ。政策も、経歴も、何も知らない。ただ顔を見ただけ。
被験者に「どちらが有能そうか」を判断させると、結果は衝撃的だった。上院で68.8%、下院でも約70%の精度で、実際の選挙結果を予測できたのである。
つまり、有権者は無意識のうちに、0.1秒で候補者の「有能さ」を判断し、それが投票行動に直結している。