高市首相、消費減税「時間かけるつもりない」 市場の信認を確保

Yoshifumi Takemoto Tamiyuki Kihara
[東京 18日 ロイター] – 高市早苗首相は18日、第2次内閣発足を受けた記者会見を首相官邸で開き、消費減税の議論に「いたずらに時間をかけるつもりはない」と述べ、改めて実現に向けた意欲を示した。2026年度当初予算の年度内成立など、自身が掲げる方針や政策も再度強調。衆院選後の金融市場の動きに関しては、常に日々の動向を見ながら経済財政運営を行い、財政の持続可能性を実現し、市場からの信認を確保していく方針に変わりないと語った。
会見時間の多くはこれまで掲げた考えの再提示と、野党やマーケットの不安払拭に割いた。飲食料品消費税の2年間ゼロについて改めて超党派の国民会議で議論を進め、夏前に中間とりまとめをしたい考えを説明。特例公債に頼らない点を重ねて示した上で「いたずらに(議論に)時間をかけるつもりはない」と述べ、実現に向けた意欲を強調した。安全保障政策やインテリジェンス機能の抜本的な強化などの看板政策も再度掲げた。
先の衆院選で自民党が歴史的大勝を遂げたことで、野党からは強引な国会運営への懸念が高まっている。この点、高市氏は会見で「白紙委任状を得たという方もいるが、そのようなつもりはまったくない」とし、「様々なお声に謙虚に、真摯に耳を傾け、最善の政策を実行に移す」と語った。その上で、「政府与党一丸となってギアをさらに上げていく。本日より高市内閣2.0の始動だ」と意気込んだ。来年度予算の年度内成立を目指す考えも改めて示した。
市場への配慮をアピールする発言もあった。記者団から16日に行われた日銀の植田和男総裁との会談内容や日銀とのコミュニケーションについて問われると、「(会談は)経済、金融情勢に関する定期的な意見交換の一環として行ったもの」とする一方、「日銀には引き続き政府と密接に連携を図り、経済、物価、金融情勢を踏まえながら、コストプッシュではなく賃金上昇を伴った2%の物価安定目標の持続的、安定的な実現に向けて適切な金融政策を行っていただくことを期待する」と注文。「為替を含めた金融市場の動向については政府として常にその動向は注視している」とも述べ、債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくことを通じて、市場の信認を確保していく考えを示した。
一方、3月に予定するトランプ米大統領との日米首脳会談について、「レアアース(希土類)などの重要鉱物を含め、日米の経済安全保障をさらに強化していきたいというのが私の本当に強い思いだ」と説明。「南鳥島周辺海域のレアアースを含む海洋鉱物資源開発についても日米の議論の場を設け、進めていきたい」と語った。
憲法改正への意欲も示した。自民総裁としての発言と断った上で、「各会派の考えもかなり熟してきた部分がある」と指摘。「これまでの論点整理や議論の蓄積も踏まえると、各会派の協力も得ながら、少しでも早く改正案を発議して国民投票につながっていく環境をつくっていけるよう、自民党としては粘り強く取り組んでまいりたいと考えている」と述べた。
(竹本能文、鬼原民幸 編集:石田仁志)