【速報】保護司殺害事件 36歳被告に「無期懲役」判決 大津地裁 担当保護司を面接中に斧やナイフで殺害

滋賀県大津市で2024年5月、担当保護司を面接中に殺害した罪に問われた男(36)の裁判。

当時の男の刑事責任能力が争点となりましたが、大津地裁は3月2日(月)、男に「無期懲役」の判決を言い渡しました。

▼初公判で「間違いありません。守護神様の声に従ってやりました」

飯塚紘平被告(36)は2024年5月、担当保護司の新庄博志さん(当時60)の自宅(大津市)で保護観察の面接を受けていた際、新庄さんをナイフで刺したり斧で切りつけたりして殺害したとして、殺人などの罪に問われています。

2月17日の初公判の罪状認否で、飯塚被告は「間違いありません。守護神様の声に従ってやりました」と述べました。

弁護人は、事実関係は争わないとしたうえで、“飯塚被告は当時、刑事責任能力がなかったか、著しく低下していた”として、無罪や刑の減軽を求める構えを示しています。

▼「なんでこんなことするんや。社会に戻るんやろう」被害者の制止を無視 斧で切りつけ…

検察官は冒頭陳述で、動機面について「仕事がいずれも長続きせず自暴自棄になり、保護観察制度に打撃を与えて政府に報復したいと考えた」と指摘。

また犯行当日の状況についても検察側の冒頭陳述で明らかになりました。

飯塚被告は、新庄さん宅でトイレをすませた後、椅子に座っていた新庄さんに背後から近づき、ナイフで切りつけたり刺したりする凶行に及びます。

新庄さんは「やめとけって」「なんでこんなことするんや。社会に戻るんやろう」と制止しましたが、飯塚被告は複数回にわたり新庄さんを斧で切りつけたといいます。

▼「保護司とのやりとり、面談は茶番」

被告人質問で飯塚被告は、“守護神様”について「私より上位で、私の助けになることを言ってくれる存在」などと説明。

自らが当事者だった保護観察制度については、次のように語りました。

(2月18日の被告人質問)

検察官「保護司に思うことは?」

被告 「正直、保護司とのやりとり、面談は茶番で、意味のないやり過ごすものと思っていた」

検察官「茶番とは?」

被告 「遵守事項をウソも交えて報告すれば、私の生活に障害はない」

(2月18日の被告人質問)

被告 「保護観察中に保護司と面談している場で殺害することで、保護観察・面談がよく思われないようになるだろうという、ふわっとした思いがあった。国が管理しているそこで事件が起きたので、国の問題の改善が迫られると思った」

▼なぜ保護司を襲撃対象に?「大きなことをやるから、よりすっきりする」

最終的に新庄さんを襲撃対象とした点については、「そこまで新庄さんと向き合っていないし、恨みという感情にあてはまらない」と述べたうえで次のように語りました。

(2月19日の被告人質問)

検察官「職場の人を殺害したほうがすっきりしたのではないですか?」

被告 「それをやっても、大きなことをやるからよりすっきりする。不快感があった上司を殺しても、その人がいなくなくなるだけです」

▼「更生は期待できない」検察側の求刑は「無期懲役」

2月24日(火)に大津地裁で開かれた第4回公判で、検察側は「何の落ち度もなく、被告のために尽力してきてくれた被害者を犠牲にして、自らの鬱憤を発散させようとする、理不尽で身勝手極まりない犯行。生命軽視の程度は非常に大きい」と糾弾。

「事件の原因となった被告の他罰的な性格傾向は、長年にわたり形成されてきた。今後その性格傾向を変えていくのは困難」「更生は期待できず、被告が再犯に及ぶことができない処分を選択すべき」として、無期懲役を求刑していました。