沖縄県名護市辺野古沖で16日、平和学習中の高校生が乗った船2隻が転覆し、生徒ら2人が死亡した事故で、2隻はいずれも、海上運送法に基づく事業登録がされていなかったことが17日、内閣府沖縄総合事務局運輸部への取材で分かった。海上運送法では、他人の需要に応じて運送する場合は最大搭載人員が12人以下の小型船舶でも登録が必要となり、違反すれば罰則が科される。運輸部は2隻の運航形態などの情報収集を進める方針。
2隻を運航する「ヘリ基地反対協議会」が16日夜、報道陣の取材に応じた際、本紙記者が登録の必要性について疑問を呈し、登録していなかった疑いが浮上。協議会の仲村善幸共同代表は登録していなかった理由について「ボランティアでやってきたため」とした。
だが、他人の需要に応じて運送する場合は無償でも登録が必要。運輸局(沖縄では沖縄総合事務局運輸部)に事業登録し、安全管理規程を策定したうえで出航判断などを定める必要がある。
一方、2隻は海底にサンゴ礁の広がるほぼ同じ場所で相次いで転覆していたことも第11管区海上保安本部(那覇)への取材で分かった。事故直前には、11管のゴムボートから「波が高くなっているの安全に航行してほしい」と2隻に注意を促していたことも判明。11管は大きな波を受けて2隻が転覆したとみて当時の状況を調べている。
運輸安全委員会は17日、船舶事故調査官2人を現地に派遣したほか、同事務局那覇事務所の地方事故調査官が港に引き揚げられた2隻の船体を確認するなどした。今後、乗組員や学校側関係者から聴取する方針。