高騰する首都圏の住居費への対策を求める「家賃高すぎ。何とかしろ!」デモが東京都新宿区内で行われ、約200人の市民が、国や都に公営住宅の増設や家賃補助の実施などをアピールした。都内23区の新築マンション価格が1億円を大きく超え、賃貸物件の値上げが進む中、「住まいは人権」と居住権を前面に出したデモは珍しい。
デモは住宅問題に取り組む市民団体「住まいの貧困に取り組むネットワーク」と非正規労働などの問題に取り組む労働組合「首都圏青年ユニオン」が企画した。物価上昇は大きな政治問題になっているが、家賃高騰は選挙でも政治課題になっておらず、深刻な問題として声を上げようと企画された。
14日に行われたデモには、若者から高齢者まで、住居問題に苦しむ多様な人々が参加した。練馬区から参加した80代男性は「高齢者は新たな家を借りるのは難しく、家賃が高くなっても引っ越すこともできない。安価な公営住宅を増やしてほしい」と話した。住居問題に取り組む「足立借地借家人組合」の浅子善光組合長は「家賃値上げを通告されたとの相談は昨年の半年間で倍以上に増えた。異常事態だ」と述べた。
また、新宿区の20代男性は「約8万円の家賃負担が大変で、ダブルワークをしている。更新の時期を迎え、5000円の値上げを通告され途方に暮れている」と語った。
呼びかけ団体の一つ「住まいの貧困ネット」の稲葉剛さんは「住居費は手取りの2割が妥当とされるが、今の住居費は到底それに収まらず、生活を圧迫している。再開発で建つのは高額のタワーマンションばかり。国や都は人々を支える住宅政策をとるべきだ」と訴えた。デモの実行委員会が取り組んだ住宅政策の変更を求める署名は1万1000を超えた。実行委は今後署名や実施したアンケートをまとめ、国土交通省や都に政策要求をするという。【東海林智】