自民党は27日、日本国旗の損壊行為を処罰する法律の制定に向けた議論に着手した。国旗損壊罪の創設は議員立法による新法を想定し、自国国旗の損壊を処罰する諸外国の法規も参考に条文化を進める。罰則の有無や内容、規制対象の行為が主な論点となる。
自民は31日にプロジェクトチーム(PT)の初会合を開き、党内議論を本格化させる。日本維新の会と与党として4月中に法案を取りまとめ、今国会での成立を目指す。
この日はPT初会合に先立ち、座長の松野博一・元官房長官や柴山昌彦・元文部科学相、鈴木英敬・政調会長特別補佐らが自民党本部で約1時間、議論の進め方などを協議した。
論点の一つが、罰則のあり方だ。外国の国旗や国章を侮辱目的で損壊、除去、汚損した場合について、刑法は「2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金」を科すと規定している。高市首相がかつて主張した刑法改正は時間がかかるなどハードルが高く、与党は新法の制定で調整する。
自国国旗を故意に損傷するなどの行為には、米国やフランス、ドイツなどが罰則を設けている。
小林政調会長は26日の記者会見で新法に関し、「日本の国旗を損壊した時に罰則がないことには違和感を持っている」と述べ、罰則規定は必要との認識を示した。
日本国旗をどのように損壊すれば処罰の対象になるかも焦点となる。憲法は「表現の自由」を保障しており、PT幹部は「愛国心の強制にならないよう、公の場で人を不快にさせる方法で損壊する行為などを規制したい」と語る。外国国旗と同様に「侮辱目的」を適用の要件に含めるかどうかは、憲法が保障する「思想・良心の自由」との兼ね合いから慎重に検討する。
外国国旗の損壊が刑法で処罰の対象なのは、当該国との外交関係への悪影響を避けるためだ。
一方で、自国国旗の損壊行為への規制については、野党側から「法を制定する根拠の『立法事実』がない」と指摘を受ける恐れがある。PT会合では、この点もテーマの一つとなりそうだ。