原爆資料館(広島市中区)は28日、被爆者の証言映像などを通じて被爆の惨状を伝える常設展示「ヒロシマは訴える」を始めた。
東館1階の会場にはモニター2台が設置され、1台は被爆者9人が当時の惨状などを語る動画を上映。もう1台では被爆者たちの活動が原動力となった、核兵器禁止条約の成立(2017年)などのスライド映像が流れる。
オープニングセレモニーで、松井一実市長は「訪れた人に核兵器廃絶の必要性を再認識してもらい、日常生活の中で自分にできる行動につなげてもらいたい」と述べた。証言映像に登場する八幡照子さん(88)は「街を破壊し多くの命を奪った原爆の残酷さを、映像を通じて一人でも多くの人に理解してもらいたい」とあいさつした。
展示が始まると大勢の若者や外国人観光客らが被爆者の証言映像に見入っていた。広島市南区から来た波多野愛子さん(73)は「核兵器が二度と使われてはいけないという被爆者の思いが、映像から伝わってきた」と話した。【井村陸】