99年主婦殺害、夫が賠償請求 名古屋地裁、民法の規定どう判断

1999年に名古屋市西区のアパートで主婦が殺害された事件で、夫の高羽悟さん(69)が、殺人罪で起訴された安福久美子被告(69)に損害賠償を求めて名古屋地裁に提訴した。高羽さんが30日、地裁前で報道陣の取材に明らかにした。賠償請求額は非公表。
民法は不法行為から20年で損害賠償請求権がなくなると規定している。安福被告が昨年10月31日に逮捕されるまで、高羽さんは請求の相手が不明なまま20年以上が過ぎた。訴訟では規定がハードルとなる。
高羽さんは民法の規定について「請求先がやっと分かったのに、裁判自体が排除されるのは社会正義に反する」と提訴の理由を説明。訴訟を通じて「未解決事件の遺族が20年たっても損害賠償で提訴できるような道筋をつけたい」と話した。
事件で高羽さんの妻奈美子さん=当時(32)=が殺害された。捜査は難航し、容疑者が特定できない状態が長く続いた。現場に残された血痕と安福被告のDNA型が一致し、愛知県警が逮捕。名古屋地検は今月5日に起訴した。