「杉原千畝」講演会延期、早稲田大が国際情勢など踏まえ…識者「親イスラエルと見なされる状況警戒か」

早稲田大の大隈講堂(東京都新宿区)で4月に開催予定だった杉原千畝(1900~86年)に関する講演会が延期されることがわかった。早大側は、国際情勢など様々な状況を踏まえ、来場者らの安全確保などを考えて判断したとしている。
杉原は、第2次世界大戦中、リトアニアの領事館でユダヤ人に日本通過ビザを発給した外交官。早大高等師範部(現・教育学部)で学んだ杉原の没後40年などを記念し、4月14日に「NPO杉原千畝命のビザ」の主催で開く予定だった。講演者には、杉原が発給したビザで日本に到着したユダヤ系ポーランド人の子どもや、杉原の孫・千弘さんが予定されていた。
早大広報室によると、外部団体などからの働きかけがあったわけではなく、特定の国・地域、立場への支持や評価を示す決定でもないという。「主催者が調整・準備を進めているのに、ご迷惑をおかけして大変心苦しい」などとコメントしている。
杉原を研究する名城大の稲葉千晴教授は「杉原について講演をすることが親イスラエルと見なされてしまう状況がある。警備などで万が一のことがあってはいけないと考えたのではないか。文化的な話が国際政治にすり替えられてしまうのは悲しい」と話している。