原発から出る使用済み核燃料を一時保管する青森県むつ市の中間貯蔵施設を巡り、青森県の宮下宗一郎知事は31日、2026年度分の核燃料の搬入を容認しない方針を明らかにした。26年度は東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)から使用済み核燃料60トンを搬入する計画だが、実施できなくなる可能性がある。
中間貯蔵施設は、原発の敷地外で、使用済み核燃料を再処理するまで保管する国内唯一の施設。
宮下知事は報道各社に、最長50年間の保管後に搬出先となる日本原燃の再処理工場(青森県六ケ所村)に関して原子力規制委員会の審査が遅れていると指摘。再処理という“出口”が見えない限り「なし崩し的に使用済み核燃料が搬入される環境を作るわけにはいかない」と述べた。また「(再処理工場の審査が)のびのびになっていることが、核燃料サイクル全体に大きな影響を及ぼしている」と日本原燃を批判した。
日本原燃は当初、規制委の審査会合での説明を25年11月に終了できると見込んでいたが、現時点で終わっていない。今後、審査に進展があった場合について宮下知事は「仮定の話に申し上げることはない」と述べるにとどめた。
中間貯蔵施設は「リサイクル燃料貯蔵(RFS)」が運営し、東電と日本原子力発電の原発から出る使用済み核燃料を保管する。24年に稼働し、これまでに36トンを受け入れている。
搬入を認めるかどうかについて、県は毎年度、再処理事業などの実施環境を確認した上で判断する取り決めを国と結んでいる。県の判断に法的拘束力はないが、原子力事業者は県の同意を重視している。
日本原燃は31日、規制委への説明を「あと2回で終了し、見通しをつけられるよう取り組む」とするコメントを出した。【足立旬子、米江貴史】