校名が日本一長い学校、70年余の歴史に幕…新1年生は休み時間に校名をそらんじる練習をした

「高知県宿毛市愛媛県南宇和郡愛南町篠山(ささやま)小中学校組合立篠山小・中学校」。校区が高知、愛媛両県にまたがり、日本で一番名前が長いとされる学校だ。4月に休校となり、来春には70年余りの歴史に幕を閉じる。
所在地は愛媛県愛南町。校舎のそばを県境となる篠川が流れる。昔から両岸住民の交流が盛んで、両岸の町村により中学校は1949年、小学校は52年に開校した。ピーク時の50年代後半には約300人が通ったが徐々に減少し、2025年度は小学生3人、中学生6人のわずか9人だった。
児童は入学後、校名をそらんじられるよう休み時間などに練習した。卒業生は自己紹介で校名をネタにした。関係者にとって長い名前はやっかいで、自慢だった。
正門の横には「土佐と伊予とけて一すじ篠の雪」の句碑が立つ。好岡裕子校長は3月25日の修了式で「(協力し合うという句の)精神を最後まで受け継いできたみなさんを誇りに思います」と生徒たちに語りかけた。
高知側の在校生はゼロとなり、4月から愛南町内の別の小学校(約110人)、中学校(約60人)に通う。生徒の一人は「大勢で受ける授業が楽しみ」と新生活に思いをはせた。
写真と文 大久保忠司