高市早苗首相は7日の参院予算委員会締めくくり質疑で、先月19日の日米首脳会談前に自衛隊のホルムズ海峡派遣の是非をめぐり、派遣に反対する今井尚哉・内閣官房参与に、派遣を強く止められたとされる一部報道について、「完全な誤報です」と、語気を強めながら否定した。
立憲民主党の杉尾秀哉議員の質問に答えた。
この内容は、月刊誌「選択」4月号で報じられた。報道では、高市首相は訪米前、ホルムズ海峡への艦船派遣への協力を求めていたトランプ米大統領に、自衛隊派遣を約束する意向だったが、今井氏が高市首相の執務室に乗り込み「羽交い締めにして」止めた、などと報じられたもの。今井氏は安倍晋三元首相の懐刀として知られ、長期政権となった第2次安倍政権を総理秘書官として支えた人物。昨年10月の高市政権発足後、高市首相が参与として官邸に迎えた経緯がある。
高市首相は日米首脳会談で、トランプ氏に対し、日本として憲法などに照らして「できることとできないことがある」として、停戦前の派遣に否定的な見解を伝えた経緯がある。
杉尾氏は、一連の経緯に関して「憲法9条に助けられたのではないか」と、高市首相に繰り返し質問。高市首相は「助けられる、助けられない、ではなく、憲法は守らないといけない」と主張したが、杉尾氏はその後、「選択」の報道に言及。「総理は当初、ホルムズ海峡に自衛隊を派遣する腹づもりだった」と問われた高市首相は、「事実ではございません」と、報道内容を否定した。
杉尾氏はさらに、「(報道では)今井尚哉氏が(首相を)羽交い締めにされた、という表現だった。羽交い締めかどうかは分からないが、私が聴いた話でも、今井参与はかなり強硬に(自衛隊派遣に)反対されたと聴いている。総理が退陣を口にした、という報道もある。真相は分かりませんが、(結果として)決断は正しかったのではないか」と、報道内容を元に指摘。「総理は今や、『護憲派』とも言われている。これについてどう思われるか」として、見解をただした。
杉尾氏のこの質問に、高市首相は「今井さんの名誉のために言いますが、そのような話を、私の所にしに来られたことはありません。完全な誤報であります」と述べ、報道内容を強い調子で否定。その上で「護憲派であるのは、当たり前です」とも訴えた。