デジタル教科書が正式な教科書に、関連法案を閣議決定…「浅い読み」になりやすいなど懸念も

政府は7日、デジタル教科書を正式な教科書とする学校教育法改正案などの関連法案を閣議決定した。今国会に提出し、成立を目指す。成立すれば、学校で学ぶ内容を決める次の学習指導要領が実施される2030年度の小学校教科書から順次、導入される見通し。
現行制度では、正式な教科書は紙媒体のみで、国が検定で内容をチェックし、無償配布している。デジタル教科書は紙の教科書と同じ内容を端末に表示して授業で使える代替教材で、正式な教科書ではない。
今回の関連法改正案によって、紙と同様にデジタル教科書を検定や無償配布の対象とする。文科省では、▽紙のみ▽紙とデジタルを組み合わせた「ハイブリッド」▽デジタルのみ――の3形態を正式な教科書として想定する。教育委員会や国私立学校がいずれかを選ぶ。
教科書のデジタル化は子どもの興味関心を高めるとされるが、様々な課題もある。ハイブリッド教科書では、QRコード(2次元コード)を学習用端末で読み取り、リンク先の動画や音声などを使うことが想定される。紙とオンラインの行き来などで、子どもの集中力がそがれるとの見方や、デジタル画面では「浅い読み」になりやすいという指摘がある。視力低下などの健康面の懸念もある。
文部科学省はデジタルを取り入れる学年や教科などを定める指針作りも進める。今月10日に有識者による検討会議の初会合を開き、今秋の策定を目指す。