兵庫県の採用試験に合格した人の6割近くが、入庁を辞退していた。県によると昨年行った職員の採用試験で「大卒程度の総合事務職」として合格したのは209人(早期SPI枠・通常枠の合算)だが、4月1日に入庁した人は86人だった。
123人が辞退しており、辞退率は58.9%と6割近くに達した。前年は46.0%だったので、数値が“悪化”したといえる。昨今の人手不足で公務員でも採用難だとはよく言われることだが、近隣府県の辞退率と比べると、そんな一般論で説明できるものではないことがわかる。
大阪府30.3%(合格175人/辞退53人)、京都府45.5%(合格156人/辞退71人)と、兵庫県が突出しているのだ。しかし、斎藤元彦知事は記者会見で「辞退率をふまえて、多めに合格を出している。そういった影響から辞退率が増えたと考えている」と語った。
この説明に対しSNSには、「そこじゃないんですよ。辞退率が高いということは、他に選択肢があれば兵庫を選ばないということ。『選ばれない職場』になっているということ。多めに取れば解決する話じゃない」と反論が多く見られた。
さらに、「何この永久機関のような破綻した説明。辞退される原因を直視せず、自分たちが水増ししたせいだと言い張るのは、自分の尻尾を食べて自滅するヘビのような、支離滅裂な言い訳」と知事の姿勢に強烈な批判もあった。
報道によると、公務員試験の講座を開く県内の大学生協では「兵庫県は複数の受験枠の併願ができるため、とりあえず受験する学生が多い」と分析しているという。さらに、告発文書問題の混乱を受け「学生が兵庫県への入庁に不安を訴えたり、親に『やめておけ』『他の所にしておけ』と説得されたりするケースが目立つ」ということだ。
昨年春は、2024~25年に兵庫県庁を自主退職した人が急増して大きな話題となった。教育委員会や県議会事務局などを除く知事部局の自己都合退職者は103人に上り、100人を超えたのは、行財政改革の一環で給与を削減した2007年度以来17年ぶりだった。増加の背景要因として指摘されるのが、文書問題に端を発する一連の県政の混乱だ。
「結局パワハラがあったかなかったはっきりしないと採用難は続くんじゃ?」
「解決策はトップがいなくなるか、文書問題について全面謝罪するか、司法判断を斎藤自身が仰ぐかかな」
現在2期目である斎藤知事の任期は2028年11月16日まで。来年春と再来年春、兵庫県への入庁希望者はどうなるのか。