14人が死傷した東京・足立の盗難車暴走事故、38歳男を傷害などの容疑で追送検…捜査終結

昨年11月に東京都足立区の国道で車が暴走して2人が死亡、12人が重軽傷を負った事故で、うち7人に軽傷を負わせたなどとして、警視庁は16日午前、同区六月、職業不詳の男(38)を傷害と器物損壊、道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで東京地検に追送検し、事故を巡る一連の捜査を終結した。
捜査関係者によると、男は昨年11月24日午後0時30分頃、同区梅島の国道4号で乗用車を運転。赤信号で停車中だったトラックに突っ込み、計4台の車両を衝突させ、4台に乗っていた19~62歳の男性7人に軽傷を負わせたほか、歩道脇に植わっていたイチョウの木などを損壊し、そのまま逃げた疑い。
防犯カメラの映像などから、トラック追突時の車の時速は約46キロだったことが判明した。事前に停止できたが、そのまま突っ込んだとみられる。同庁は、男がトラックの運転手らにけがを負わせる可能性を認識しながら故意にぶつかったとみて、傷害罪を適用した。
車は事故の約2時間前に、現場近くの自動車販売店で盗まれたものだった。トヨタの「クラウン」で、埼玉県草加市のガソリンスタンドに立ち寄るなどして計約21キロを走行。事故前にパトカーに停止を求められた際に逃走し、現場の横断歩道に進入した。
横断歩道を渡っていたフィリピン国籍の同区関原の会社員テスタド・グラディス・グレイスさん(当時28歳)をはねて死なせ、歩道上を暴走し、死亡した同区栗原の無職杉本研二さん(同81歳)ら6人をはねた。
その後、再び車道に出てトラックに追突し、7台の玉突き事故を起こし、4台の車の7人が軽傷を負った。男は、これまでの調べに「パトカーに捕まりたくなかったので逃げた」などと供述していた。
男は、事故当日に車の窃盗容疑で逮捕された。その後、杉本さんをはねて殺害したなどとして、殺人や自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致死)容疑などで、これまでに計3回逮捕された。東京地検が1月19日から鑑定留置を実施している。